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学生デザインレビュー2008/北九州

今年も学生デザインレビューが3月15.16日に開催された。昨年の熊本から福岡を通り越して北九州市立大学が会場になった。クリティークは、地元北九州より矢作昌生氏、他に石上純也氏、西沢大良氏、藤本壮介氏、そして予定していたアストリッド・クライン氏に変わって、パートナーのマーク・ダイサム氏が東京から招かれた。いずれも現在メディアなどでよく取り上げられている建築家諸氏である。

福岡の有志が集まってはじまったこの大会も、今年で13回目を迎えた。ここ数年で学生の卒業制作のコンテストなど同様のイベントが数多く立ち上がり、相乗効果で学生の注目度も高くなってきたのではないかと思う。今年のエントリーは250に達し、北海道から沖縄まで九州圏外からの参加者も半分を超えた。実際の参加は186作品で、関西,中国圏からの参加者が特に多かったように思う。仙台で卒業設計日本一決定戦という大会が行われており、東の仙台、西のデザインレビューと言う位置づけができあがりつつあるのかもしれない。これは喜ばしいことなのかもしれないが、ここら辺で少し考える時期に来ている気もしている。もとより大きなイベントであることに意味を見いだしていない。数が少ない方が学生はクリティークと話せる機会も増える。普通のコンペとはちがって、選ばれなくても誰からか何らかのコメントをもらって帰れる、それがデザインレビューの特徴だ。

今年は出展作品が多く、クリティークから2時間でとても全部を見られない、それどころか、みんな必死でクリティークを捕まえようとするため、最初にチェックしていた作品にもたどり着けないこともあった、という声が聞かれた。出展していた学生自身も、とにかく展示、ポスターセッション、プレゼンテーションと2日間忙しいため他の作品をゆっくり見たり、聞いたりする時間が足りないと言う話もあった。これらのことが今後の課題だ。

私自身がオペレーションに携わったのは昨年からだ。やってみていろいろ思うところがあった。本当に誰がこのイベントを必要としているのか。何のためになければならないのか。出展する学生たちはもちろん機会を欲しているのだろう。ただ10回も超えるとあるのが当然のもので、その感覚にも少し疑問をもった。毎年大学の設計担当の教員の方々を中心にほとんど同じメンバーがそれぞれの仕事の合間を無理矢理あけて運営してきた。記録誌の編集も含めてである。秋口になると、今年はどうする?どこでやろうか?場所探しから始まる。場所が変わればまったく運営の事情が変わる。毎年では実行委員の負担が大きいと感じた。それでできれば、今年は学生運営にシフトしたいと思っていた。もちろんいろんな意見があった。ただ、そもそも我々の方が学生の活動を助ける立場にあるのが本来の姿なのではあるまいか。学生はこの運営にどれだけの多くの人からの協賛と労力が必要なのかを知っておくべきだ。そんな話を持って、行った北九州市立大学の先生方が喜んで開催を引き受けてくださった。手をあげた学生も40人いると。学生間の交流・情報交換、それを今回のデザインレビューの最大の目的にして、他の大学からも学生を募り、大・学生実行委員会ができあがった。途中、はらはらさせられ、脱力することもいくつかあったが、彼らはほとんど減ることなく大所帯のまま走り続け、最後にはしっかりと組織として機能し、学校も学年も超えて力を合わせてやり遂げてくれたと思う。

そして、今年は12年前に学生として参加したいわばデザインレビューの卒業生が何人か協賛を申し出てくれた。継続とはこういうことだ。今後いつまでこの大会が存続するのかはわからないが、こうやって、先輩から後輩に何かを伝える、手をさしのべるシステムが根付いてほしいと願ってやまない。

この活動を実現、継続するために本当に毎年多くの方々のご支援を頂いている。多くの学生を統率してくださった実行委員長のバート先生をはじめ、惜しみない協力をしてくださった各大学の実行委員の先生方、JIA関係委員、JIA九州支部事務局、そして、ご協賛いただいた企業や個人の方々、その声かけをしてくださった皆さんに心からお礼申し上げます。ありがとうございました。

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